前回のブログで義母の家事・育児の試験に合格した私は、解放された気分でした。しかし、義母の配慮により、思わぬ事件へと発展していきます。
今度は実母が手伝いに
義母の配慮とは、実母へ電話したことでした。義母は遠方の自宅に帰るため、実母に「何かあれば後のことを頼みます」と連絡したのです。
前回のブログで紹介したように、義母は実母に対して絶縁宣言とも取れる、「もう、長女ちゃんや次女ちゃんの面倒を見なくていい!」と言っていたので、義母の行動を全く予想できませんでした。
義母が帰宅したことを実母が知り、今度は実母が家に手伝いに来ることとなりました。私としては、1カ月半ぶりの家族団らんで過ごせると安心した矢先のできごとです。
実母の手伝いを拒絶しても良かったのですが、今後、次女ちゃん達をどうしてもお世話してほしいタイミングがあるはず。ここは円満に関係を保ちたい(実母もやや、やっかいな人です)。そんな考えから、実母の提案を受け入れたのです。
実家から片道1時間ほどかけて、我が家に手伝いに来る実母。義母に比べ、考え方が柔軟で、私の行動にいちいち文句を言うことはありません。気兼ねなく過ごせるのも義母がいた頃と比べて楽になりました。
実母の失速
最初の頃は、実母が張り切って料理をしていましたが、我が家での生活にだんだん疲れてきます。徐々に手伝してくれる時間が短くなっていきましたが、私は全く困りません。むしろ、私や子どもたちの入浴を手伝ってくれるだけで感謝でした。
長女ちゃんの卒園
そんな生活を1カ月ほど続け、3月中旬になると長女ちゃんが幼稚園を卒園します。卒園式の数日前に長女ちゃんから三つ編みで卒園式に行きたいとお願いされました。どうやら園の友達とお揃いになるように約束したようです。ただ、私が髪を結った経験は、妻が入院後に長女ちゃんにしたのが人生で初めてです。
したがって、私には技術がないのと長女ちゃんの髪がやや短いので、練習しても三つ編みが成功しません。YouTubeで勉強しますが、一度もできずに卒園式の朝を迎えました。この日もなかなか成功しません。すると長女ちゃんが優しい口調で「大丈夫、いつもと同じ髪型で良いよ」と言うのでした。私は、とても残念な気持ちになるのと同時に、長女ちゃんの成長を感じました。以前の長女ちゃんであれば、不満を言ったり、駄々をこねたりするような状況でしたが、色々と受け入れることができるようになっていました。
卒園式には、コロナのため保護者1人のみの参加です。我が家は当然、私が参加しましたが、その他は、全てママが参加していました。会場にたった1人のパパにバツが悪い感覚がありました。加えて、三つ編みを結えなかった申し訳ない気持ちの中、式が終わりました。
長女ちゃんは、三つ編みではないことを気にすることなく、楽しみながら園をあとにするのでした。
まさかの実母がブチ切れ!
それから小学校の入学式まで春休みです。私と子どもたちがずっと家にいることになります。実母は、手伝いのため片道1時間かけて我が家に通ってくれます。本当にありがたかったので、実母にお酒のプレゼント(実母はお酒が大好き)や感謝の言葉をかけていました。
しかし、長女ちゃんが実母に放った言葉が、実母にぶっ刺さりました。
「なんか、おしっこ臭い」
私は臭いを感じなかったので、実母宅の線香の匂いとか、次女ちゃんのオムツの匂いのことだと思い、そう説明しました。しかし、実母は苦笑い。我々の入浴が終わり、早々に実母は帰宅しました。
翌日も長女ちゃんが実母におしっこ臭いと言った直後、実母はブチ切れて、
「今日は朝から風呂に入ったのに臭いなんて言われても、どうすることもできない!もう手伝いには来ない!勝手にしろ!」
と6才の長女ちゃんに言い放ちます。そして、帰り際に私に「人に『臭い』と言わせないように教育しろ!」と言って泣きながら帰宅していきました。
原因は何だったのか?
その後、実母からのメールで尿漏れしているので、尿漏れパッドをしているというカミングアウトを聞かされます。そのことを実母が気にしている中、長女ちゃんから言われて傷ついてしまったのです。加えて、我が家での慣れないお手伝いにも疲れていたのでしょう。
一方で長女ちゃんは、次女ちゃんと暮らしているうちにオムツの尿の臭いに敏感になっていました。長女ちゃんは、次女ちゃんがオムツにおしっこをしているのを臭いでわかるのです。そして、それを私に教えてくれます。長女ちゃんとしてはオムツ替えのお手伝いのつもりでした。教えてくれたときには私がほめていたので、臭いことを教えるのは良いことと考えていたのでしょう。
そういった、すれ違いが実母を激怒させることになってしまいました。しかし、こうなってしまったら、どうしようもありません。もう、実母が我が家に来ることは無いのです。結果的に、実母も義母もどちらもどうやら爆弾でした。
一番頼りにしていた実母の手伝いがなくなりましたが、やっと一家団らんになれる喜びが大きかったです。気候がだんだんと暖かくなっていたので、入浴の手伝いがなくても大丈夫と考えてもいました。ただし、入学式などどうしてもお手伝いが必要なときは、実姉や義姉やお願いすることになります。
激怒された長女ちゃんのメンタルが気になったので、大丈夫か聞きました。すると、「何のこと?」と全くダメージがありませんでした。今まで大人に激怒されたことがないため、怒られている感覚がないのです。安心した一方で、こんな子どもに激怒する実母の状態が気になります。実母と一緒に暮らす実兄にいきさつを伝えて、注意してほしい旨を伝えました。
姉は偉大
念のため、実姉にも伝えたところ、すでに実母から連絡があったようです。実姉は、詳細を知りませんでしたが、実母に対して
- 6才児にキレるのは普通ではなく、疲れている証拠
- そんな状態で手伝いに行かない方が良い
- チューヨーから手伝ってほしいと言われた時だけ行くと良い
とド正論をぶつけるのです。
同情してもらいたかった実母は、実姉の応答にもブチ切れ。実姉も煽り返し、実母との連絡を断つのでした。我が家が原因で、とばっちりを受けた実姉に謝罪しましたが、気にしていない様子です。実姉は、実母が今回のようにグチをぶつけてきてウザいときに煽り返して終了させるそうです。煽り返す実姉に尊敬します。そして、実母とケンカ別れになっても、しばらくすると元の関係性に戻るのが不思議でした。
3人での暮らし
誰も手伝いに来ない純粋な3人での暮らしが、思わぬ形で実現しました。手伝いに来る人が爆弾になる可能性を考えたら、開放感と安心感でいっぱいです。妻がいない状況なので、父子家庭の育休に近い。妻に必要なものを届けたり、妻からの電話に対応(入院中、暇なのでスマホが持てる時間によくかかってくる)するので、父子家庭よりもやることが少しだけ多いです。
やることがない?
春休み中、長女ちゃんがとても暇になります。コロナのため、外出を控えていたので、ずっと家で過ごしていました。おもちゃで遊んであげるのも、私が面白くなく、すぐに限界をむかえます。
家で楽しむ重要アイテムの購入
そこで、私も大好きなテレビゲーム機を買うことにしました。もうすぐ小学生になる娘なのでNintendo Switchです!早速、ソフト(マリオパーティとすみっコぐらしのすごろくゲーム)と一緒に購入し、長女ちゃんと一緒に楽しみました。
次女ちゃんは私の膝の上に乗せていれば、ゲーム画面を見ながら寝てくれます。子どもの面倒が一気に楽になりました。長女ちゃんの入学式までは、暇さえあれば何時間でもゲームに興じ、重々しい雰囲気だった家に笑い声があふれるのでした。
そんな中、妻の退院予定日が決まったのです。